私が婚活を始めたのは27歳の夏。
当時は結婚など全く考えもしないで、彼女でさえ別にいなくても構わないといったスタンスでした。
私は就職したのが25歳で27歳のときはちょうど3年目に入って仕事が忙しくなり始めたこともあり、恋愛のことを考える余裕がありません。
また、アイドルグループ乃木坂46にどハマりしていた時期で、動画や握手会で彼女たちを見ていればそれだけで満たされていました。
このときは一人暮らしをしていたので普段親からの干渉を受けずに済んでいたのですが、さすがに30歳目前にして親もしびれをきらしたのでしょう。
ある時、お見合いを勝手に決めてきたのです。
母の友達の娘さんがまだ同じく30歳目前で独身ということで、親同士「それでは会わせてみましょう」という話になったとのこと。
当時の私は女性と二人きりで会うなど経験したこともないような男でした。
しかも相手の女性の写真もなく、身長が170cmあってバレーをやっていた、性格はサバサバしているぐらいしか事前情報がありません。
ものすごく不安になりましたが、もう決まってしまったことだし会う前から断るのも失礼だしで結局会うことになりました。
親は同席せずに相手と二人で会うことにしたのでこれがお見合いと言えるのかわかりませんが、一応親同士がつなげたということで自分の中ではお見合いのくくりにさせてもらってます。
そして、この生涯最初の婚活?がのちの私の婚活に大きな影響を与えるものになったのです。
出会う前に、親同士が私と相手の女性のメールアドレスをお互い交換して、これで会う前に事前連絡を取りなさいと渡されました。
私から連絡し、自己紹介もほどほどに早速会う日を決めます。
相手は実家暮らしで私の実家から近かったこともあり、ちょうど夏私が帰省した日を会う日にしました。
私は婚活、というか女性と二人で食事に出かけるのが初めてだったので、お店選びなども全くわかりません。
やる気もなかったのでお店を選ぶのがすごく面倒になり、ろくに調べもせず適当に居酒屋を予約してしまいました(しかも会う当日に)。
さらに着ていく服も、Tシャツ(変な外国のキャラクターが描かれている)、チェックの短パン、スニーカーという婚活では考えられない服を身にまとい行くことにしたのです。
今考えると本当に相手に失礼だったなと反省してます。
そして待ち合わせ場所に到着。
けっこう婚活を重ねてきた今でも、相手を待つときの緊張はすさまじいものがあります。
待ち合わせ時間になり「いよいよか」と身構えますが、相手の姿はありません(初対面でお互い顔もわからないので、前もって着ている服をメールし合っていました)。
5分、10分たてど姿を見せません。
「何かあったのかな」と連絡しようとしたとき、「すいません、遅れました」と一人の女性が現れました。
そこにはモデルのようなきれいな女性が立っています。
あまりにきれいすぎて、頭が真っ白になりました。
とんでもなく緊張したのですが、何とかあいさつと自己紹介をしてお店に向かうことに(以後、相手の女性をAさんとします)。
向かう途中もずっと緊張して話もぎこちなく、Aさんも緊張気味な感じでした。
予約していたお店もまさにザ・居酒屋という感じで、最初に女性と食事をするようなお店ではありませんでした。
Aさんは「お店の予約、ありがとうございます」と言ってくれたのですが、「何でここにしたんですか?笑」と少し戸惑った感じで聞いてきたのを覚えています。
「料理がおいしそうだったので、、」とごまかした私は、お店を適当に選んだことを激しく後悔しました。
雲行きが怪しい中でスタートした食事は、終始あまり盛り上がることなく終了。
もともと私はコミュニケーション能力が著しく低く、さらに女性と二人で食事するなんて初めてだったこともあり、Aさんを楽しませることが全くできませんでした。
当然、Aさんのテンションもどんどん下がっていきます。
ただ、やはりAさんの外見はとてもかわいかったです。
正直、こんなにかわいい女性とゆっくり話をしたのは初めてだったかもしれません。
女性経験が皆無だった私は、かわいい女性と話ができ、さらに恋愛につながるチャンスでもあるといった状況にものすごく舞い上がっていました。
こんなチャンスを逃すべからずと、食事は明らかに失敗だったのにもかかわらず私は帰り際にまた会えませんか?とAさんに聞きました。
Aさんはたぶん断りたかったと思いますが、「う~ん、そうですね」みたいなあやふやな感じの返答でその日は別れました。
私は、たった一度会っただけで恋に落ちていました。
理由は、外見がかわいかったからというだけです。
恋愛未経験だった私は、この出会いは運命的な出会いで、頑張ればAさんと付き合えるかもしれないと何の根拠もなく考えていました。
今考えるとめっちゃきもいです。
帰宅した後、Aさんが誰かに似ているなともやもやしていたのですが、それが元モー娘。の石川梨華であることに気づき、ついでに石川梨華のファンにもなったのでした。
次に続く。。。